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矯正歯科2024/06/17

舌側矯正の特徴

舌側矯正の特徴

 岡山市のうえき矯正歯科です。

当院ではこれまで多くの患者さんで舌側矯正治療を行い、岡山県では初めて日本舌側矯正歯科学会認定医を取得しました(令和5年)。

舌側矯正を選ばれるのは、接客をされている方や学校の先生、インストラクターの方など、お話しをする機会の多い患者さんが多く、最近では高校生や大学生で舌側矯正を選ばれる方も増えています。

今回は舌側矯正の特徴についてご紹介したいと思います。

舌側矯正の利点(表側との比較)

舌側矯正が表側矯正よりも優れている点には以下のようなことがあります。

①表から見えない
 舌側矯正装置の最大の利点です。患者さんからは、治療終了まで全く他人に気づかれなかったと喜んでいただいています。

②清掃性が良い
 舌側は唾液の流れが豊富なため、歯垢がたまりにくくむし歯や歯周病になりにくいとされています。

③前歯を後方に動かしやすい
 唇側に傾いている歯は、舌側矯正装置では比較的容易に改善できます。

④臼歯の前方移動を制御しやすい
 表側矯正よりも臼歯を制御しやすく、前歯を下げるためのスペースを確保しやすいです。

⑤舌癖の改善が期待できる 
 舌で歯の裏を押してしまう癖が原因で歯並びが悪くなってしまうことがよくありますが、治療中に舌癖の改善が期待できます。

⑥楽器の演奏の妨げにならない
 音楽をされる方で口にくわえる楽器(トランペット、サックスなど)を演奏される方でも問題なく治療が進められます。

⑦口の中の違和感が少ない
 違和感については患者さんによって様々ですが、治療途中で表側から舌側に変更した患者さんで、表側よりも舌側のほうが違和感が少ないと言われる方もおられます。


舌側矯正の劣る点

次に、舌側矯正が表側矯正に劣る点は以下のようなことがあります。

①治療費用が表側に比べて高額
 装置の単価が高いことに加え、表側の矯正では行わない技工費用が余分にかかります。技工作業は治療の仕上がりを左右する重要な工程です。

②ワイヤーが当たることがある
 ワイヤーの端が舌に当たって気になることがあります。患者さんによって個人差がありますが、応急処置が可能で、治療が進むにつれて問題も少なくなります。

③滑舌に影響することがある
 舌が装置に当たり、患者さんによっては滑舌に影響することがありますが、ほとんどの場合は徐々に慣れて本来の発音へと戻っていきます。

④高度な技術と知識が必要
 表側に比べると高精度な技術が要求されます。またワイヤーが歯列全体に及ぼす反作用についての知識も必要であり、矯正歯科専門医院でも舌側矯正は行っていない医院もあります。

以前は、舌側矯正の欠点として、違和感が大きい、操作性が悪い、治療期間が長い などがありました。

しかし最近の裏側矯正装置は以前のものと比べてかなり小型化され、操作性も向上しました。一回の診療時間は大幅に短縮され、全体の治療期間も表側と比べて大差はなくなってきました。

矯正装置の見た目が気になるために矯正治療をためらっておられる方は、舌側矯正も検討されてみてはいかがでしょうか。

以下の記事も是非ご覧ください。

日本舌側矯正歯科学会認定医を取得しました
日本舌側矯正歯科学会認定医
当院の舌側矯正の紹介ページ
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舌側矯正の特徴についてご紹介しました。